美容師のカウンセリングと本来のカウンセリングの意味の違いとは?

美容院にお客様が来ると、どのような髪形にしたいか、カラーリングの色はどうするかなどお客様の要望を美容師は『カウンセリング』します。

美容師のあいだでよく使われる『カウンセリング』という言葉。カウンセリングという言葉の意味をあまり深く考えずに美容院では使っていると思いますが、本来の意味の『カウンセリング』とは一体どういったものでしょうか?

皆さんは『カウンセリング』とはどういうものだとお考えでしょうか?

もしかしたら、心の病を治すもの?精神病の方の為のもの?なにかアドバイスをくれるのではないか?などお考えになられる方もいるかもしれません。

筆者は産業カウンセリングというカウンセリング技術を学んだ経験から、本来の意味の『カウンセリング』というものは何かをお伝えしていきたいと思います。

美容院でのカウンセリングとはどういったもの?

美容院でのカウンセリングは、お客様がどのようなスタイルを求めているのか、どのような理由・目的でカットやカラーやパーマをしたいのかを美容師さんと共に話し合い、その日のオーダー内容を決めていく作業です。

ただ単に、髪を何センチ切りたい、こんな色にしたい、パーマでこんな感じに髪を動かしたいという表面上の事だけでなく、なぜこの長さに切りたいのか、この色・パーマにしたいのか、お客様が心の奥底で持っている要望までお聞きし対応できる事が出来る美容師です。

もしかしたら、髪の量が多く広がるのが嫌だからバッサリ切りたいのかもしれませんし、傷んで見える今の色味が嫌なのかもしれません、パーマをかけるとお手入れが楽だと思われてパーマをオーダーしているのかもしれません。

ですが、バッサリ切ったり梳きすぎたりする事でよけい髪が広がったり、お客様のオーダーした色味ではすぐに退色して余計傷んだ感じになってしまうかもしれません、パーマもお手入れが楽なパーマとそうでないパーマがあったりもしますので、一概にお客様のオーダーをそのまま気軽に受けていても顧客満足には繋がらないケースもあります。

これが、美容院における『カウンセリング』お客様が本当の意味で何を求めて来られているのかをしっかりとお聞きできるかどうかが決め手となってきます。

カウンセラーさんのカウンセリングとはどういったもの?

一般的にカウンセラーさんがクライエントさんの悩みなどを聴き受け答えしていく『カウンセリング』とは、どういったものなのでしょうか?

クライエントさんは、さまざまな悩みを抱えてカウンセラーさんの元を訪れます。もしかしたら、本人の意思ではなく周りの家族や同僚の方がクライエントさんの事を心配して連れてくるケースもあるでしょう。

ここでは、あまり深い部分は省き、一般的なケースでのお話をしていきます。

クライエントさんの心の中はさまざまな感情が渦巻き、自分では悩みにどう対処したらよいのか、そもそも何が悩みの原因なのか、自分は間違っていないはずなのに、こんな自分が嫌だ、etc

さまざまな想いを持って訪れます。クライエントさんの心の中は、いわば整理されていない入り乱れ散乱された状態な事が多いです。

カウンセラーさんの役目は、そんなクライエントさんが心の中を整理していくお手伝いをする事が役目となります。

クライエントさんの心が整理されていく中で、人間的に成長する為の気づきを与えるキッカケをカウンセラーさんがクライエントさんに寄り添い、共に成長していく過程です。

はい、抽象的すぎてよく分かりませんね(笑)

例えば、部下が自分の言う事を全く聞かない!というクライエントさんが居たとして、その原因は自分が部下の言葉を全否定して聞き入れず、自分の考えだけを押し付けていた。という気付きを得て、相手に話を聞いてもらうには、まずは自分が人の話をしっかりと聞く事が大切、という人間的な成長を得る。などのように(ザックリすぎますが)凝り固まった考えや、クライエントさんだけでは整理できていなかった心の中を整理するお手伝いをするのがカウンセリングです。

上記の例はとてもシンプルですが、頼まれた事にNoと言えずに頑張りすぎる人や、自分が頑張り過ぎている事に気付いておらず体が悲鳴を上げている人や、ストレスから来る不調なのに原因が分らず困っている方などさまざまな例があります。

『カウンセリング』とは、クライエントさんの心の整理と自己成長の手助けをすることです。(他にもとらえかたはさまざまあると思いますが)

カウンセリングに大切な事

カウンセリングにおいて、まず第一に大切な事として『ラポールの形成』というものがあります。

これは何かというと、『信頼関係の構築』です。

カウンセラーとクライエントの間に信頼関係が無ければ、カウンセリングを進めていく中で、深い話もできずに表面上の話だけで何が問題として隠れているのかも分からずに、そのうちにこのカウンセラーさんに話をしていても意味が無い、とクライエントさんは話をしに来なくなってしまいます。

第二、第三に『共感的理解』『無条件の肯定的配慮』、これはロジャーズの来談者中心療法で大切とされるものですが、どういうものかというと、クライエントさんに対し、共感的な理解を示し、自分の好き・嫌いを抜きにして肯定的に配慮するという事です。つまり、クライエントさんの言葉や表現に対して、それは違う、それはおかしい、それはダメだ、などと否定的な表現や態度でクライエントさんを拒否すると、クライエントさんは自由に言いたい事を言えなくなってしまうという事です。(ここもザックリとした説明である事を理解ください)

これを美容院のカウンセリングに当てはめると

お客さん『量が多くて広がるからこれぐらいに切って、たくさん梳いてください。手入れが楽なようにこんなパーマにしてください。』

と言われた時に

美容師『そんな長さに切って梳きまくったら、ハネて広がるし、そのパーマスタイルは全然手入れが楽じゃないからやめた方がいいですよ。』

全否定していますね(笑)

共感的に理解して、無条件に肯定的に配慮してみましょう。

お客さん『量が多くて広がるからこれぐらいに切って、たくさん梳いてください。手入れが楽なようにこんなパーマにしてください。』

美容師『長さを切って、梳いて軽くしたいのですね。パーマもお手入れを楽にする為にかけたいのですね。』

お客さん『はい』

美容師『広がりを抑える為には、これくらいの長さを残すか、逆に髪の重さで収まりを良くした方が良いかもしれません。このパーマスタイルは、朝のお手入れが必要なスタイルですので、こちらのパーマスタイルはお手入れが楽ですがどうでしょうか?』

一度、お客様の意見を受け入れてあげる事で、お客様も無下にされずに理解してもらえたという気持ちになれるのではないかと思います。

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