ミノキシジルが必要な人と不要な人?!効果と副作用を美容師が考えてみた。

ミノキシジルが必要な人と不要な人?!効果と副作用を美容師が考えてみた。

 

薄毛・抜け毛・ハゲは男性のみならず女性にも表れる悩みの種です。

悩んでいる人には切実な問題で、症状を改善するべくさまざまな育毛剤や発毛剤を調べて使ってみたりしていると思います。

そんな薄毛・抜け毛・ハゲ対策の効果的な薬として【ミノキシジル】が注目を集めています。

今回は、ミノキシジルに焦点を当てて美容師目線でオススメできる薬かどうか判断してみたいと思います。

目次

ミノキシジルとは?

ミノキシジルは1979年に発売された高血圧症治療剤「ロニテン」という高血圧の治療薬に含まれる成分の一つとして配合されていました。

この高血圧剤を使用すると副作用として【多毛や発毛の効果】がある事が発見されました。

その後、1988年にアメリカでの臨床試験の末、医薬品の発毛剤として販売が開始され、現在では世界90ヶ国以上で使われています。

 

ミノキシジルが効果を発揮するのは、壮年性脱毛症という「男性型脱毛症(AGA)」による薄毛・抜け毛に対してといわれていますが、日薬理誌によると

ミノキシジルの作用機作は直接の男性ホルモン様作用,抗男性ホルモン作用に因 るものではない。従ってミノキシジルの発毛効果は男 性型脱毛症に限らず種々の脱毛症に効く可能性があり、事実円形脱毛症や化学療法剤脱毛症に効くという 報告がある

出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/119/3/119_3_167/_pdf

つまり、さまざまなタイプの脱毛症に効果があるようです。

 

男性の薄毛・ハゲの原因として多い【男性型脱毛症(AGA)】は、男性ホルモンの影響で髪が太く成長する前に成長をやめ、抜けていってしまうという症状です。

成長→退行→休止】という髪のサイクルの成長部分が阻害されている状態が男性型脱毛症(AGA)です。

これは、男性型脱毛症という名前ですが年配の女性も発症する恐れがあります。女性は年を取ることで女性ホルモンが減少し、男性ホルモンの影響が出てきて(女性にも男性ホルモンが存在する)男性型脱毛症に悩まされるというケースです。女性の場合は、FAGA(女性男性型脱毛)と呼ばれます。

 

ミノキシジルの効果は、毛包に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成などを促進させる事で、成長という髪のサイクルを正常に戻す作用があるといわれています。

また、ミノキシジルは【医薬品としての育毛剤】という点が注目するポイントで、医薬品とは病気の「治療」を目的とした薬のことで、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められたものを指します。

医薬部外品は、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されているものですので、医薬品とは違います。

ミノキシジルの医薬品としての育毛剤とは、国のお墨付きで効果が確実に認められた発毛剤という事です。

男性型脱毛症(AGA)とは?

男性ホルモンには、テストステロンと呼ばれるものがあり、テストステロンが5aリダクターゼという酵素と結びつく事で、【ジヒドロテストステロン】という強力な男性ホルモンへと変化します。

この強力な男性ホルモンが【髪の元となるタンパク質合成の阻害】、【皮脂の過剰分泌による毛穴の詰まり】を発症させる事で髪の成長を阻害してしまいます。

これにより、髪の成長→退行→休止】というサイクルの成長部分が特に阻害されている状態が男性型脱毛症(AGA)です。

ミノキシジルは何か月使うと効果的?!

ミノキシジルは、育毛剤リアップに配合されています。

ミノキシジル1%では、約6ヶ月以上の連続使用

ミノキシジル5%で、約4ヶ月以上の連続使用が必要との記載があります。

また、使用を中止すると元の薄毛の状態に戻ってしまうようなので継続的な使用が必要となります。

根本的な薄毛・ハゲが改善できる薬というわけではなく、使用期間中だけボリュームアップの効果を感じる事が出来る薬です。

また、人により効果はまちまちで数か月使用しても効果が感じられない方もいるようです。

ミノキシジルの体への悪影響・デメリット

ミノキシジルは医薬品であり、元は高血圧症治療剤の成分として配合されていたものですので、効果が高い分、副作用もある薬品となっています。

ミノキシジルには以下の人体への悪影響があるといわれています。

・血圧低下、心拍数の増加、心筋梗塞、突発性難聴、肝機能検査異常、アナフィラキシー反応

・発疹、かゆみ、かぶれ

・頭痛、めまい、胸痛

症状を羅列してみると、心筋梗塞やアナフィラキシー反応など恐ろしい副作用も見受けられ使用を躊躇してしまいがちです。

ですが、一般的に心筋梗塞や肝機能検査異常などの発症よりも発疹、かゆみ、かぶれ等の皮膚の炎症系の症状を訴える人の方が多いようです。

リアップなどの商品への記載も、皮膚の炎症系になり、重篤な症状とミノキシジルとの関係は厚生労働省が調査中とのことです。

【薄毛・ハゲの種類】ミノキシジルが必要な人と不要な人

薄毛やハゲになるにはいくつかの原因があります。

  • 生活習慣
  • ホルモン
  • ストレス
  • 産後、髪を縛っている
  • 病気

これらのケースの中で、すべてに強力な発毛剤を使う必要はありません。

使わなくてよいケースと使った方が効果的なケースを取り上げていきます。

【ストレス】

ストレス性による円形脱毛症などになっている人もいると思います。

これは、主な原因はストレスによるものですので、ストレスを取り除かなければ育毛剤や発毛剤を付けても効果はあまり期待できません。逆に、ストレスさえ取り除く事が出来れば元の毛髪サイクルに戻り髪は生えてくると思います。

【産後、髪を縛っている】

産後に髪の毛がごっそり抜けてビックリしたという人もいるかもしれません。

これは、妊娠中の女性ホルモンの増加により髪の毛が抜けにくくなっていた事が原因です。

髪の【成長→退行→休止】というサイクルの【抜け落ちて新しく生えてくる】というサイクルが一時的に止まって出産後にサイクル元に戻り、今まで抜け落ちて生え変わるべきだった髪の毛が一斉に抜けて生え変わろうとする事が原因です。

普通に戻っただけで一時的な事ですので、髪が抜けすぎてハゲになるという事はありません。

また、ミディアム・ロングヘアの方で一日中髪の毛を縛っていて、お風呂のシャンプー時に髪の毛がごっそり抜けていると感じる方もいるかもしれません。髪の毛は1日約100本ほど抜けて生え変わります。髪を縛っていない人は、動いている間に床や道端に髪の毛は落ちますが、縛っている方は抜けた毛がシャンプー時まで落ちずに頭に存在しています。シャンプー時にそれが一斉に落ちるので抜け毛が増えたと感じるだけなので、このケースも発毛剤に頼る心配はありません。

【病気】

病気の場合は、お医者さんと相談してください。病気には種類がさまざまで、抗がん剤の影響で髪の毛が抜けてしまう方など諸症状が人によって違うと思います。

ミノキシジルには副作用や血圧降下作用などがある為、慎重に取り扱ってください。

【生活習慣】

生活習慣には、食生活の乱れや睡眠不足、シャンプーをしないなどさまざまな要因があります。

髪の毛は血液から栄養をもらい、頭皮環境に影響を受けて生えてきます。

食生活が偏り血液がドロドロで、頭皮に皮脂が詰まったままの状態だと髪の毛は細くなり薄毛・ハゲの原因となってしまいます。

また、夜10時~深夜2時の間がホルモンバランスが整う時間帯といわれその時間帯に睡眠を取る事がよいとされています。

これらの生活習慣を見直す事で症状が改善されるならば、ミノキシジルを使うよりもまずは生活習慣を見直す事をオススメします。

【ホルモン】

ホルモンの影響でAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)に悩まされている方は、ミノキシジルの使用も視野に入れてもよいかもしれません。

生涯における髪の毛の毛髪サイクル(生えて成長して抜け、また生える)には回数が限られており、ホルモンの影響で短期間での抜け替わりを繰り返していると、生え変わる回数を終えてしまったら髪の毛はもう生えてこなくなります。

ミノキシジルは使用している期間だけ効果が発揮されますので、使い続ける必要があることと、人により副作用があるので、試してみて合わないなと感じた場合は使用をやめた方がよいかもしれません。

これらをふまえた上で使用してみると髪のボリュームアップを感じることができるかもしれません。

 

ミノキシジル配合の育毛剤は?ミノキシジルタブレットとは?

ミノキシジルを配合した育毛剤は、日本ではリアップが販売されています。

ですが、ミノキシジルを配合した育毛剤は第1類医薬品となる為、ドラッグストアなどで購入する場合は薬剤師さんへの相談が必要となります。

ドラッグストアでは、空箱だけが展示されています。薬剤師さんとの相談が終わり購入が可能だと判断されると内容物の入った商品を持ってきてくれます。その後、レジにて購入となります。

また、ミノキシジルタブレット(通称ミノタブ)という商品も海外などでは販売されているようです。

ミノキシジルは副作用のある薬剤ですので、日本では塗布薬にのみ配合できるようになっています。内服薬としてのタブレットは販売禁止となっています。

ですが、どうしても薄毛を治したいという方は、日本でも医師の処方により国内未承認薬としてお医者さんに処方してもらう方法があります。

販売は禁止されていますが、治療目的で患者の同意が得られれば未承認薬として処方する事が可能となっています。

リアップも楽天やAmazonなどのインターネット販売ならば、薬剤師さんとの相談なく購入する事は可能なようです。育毛剤を人に相談して買うのが恥ずかしいという方は、血圧降下剤としての副作用のある薬品だという事を理解して自己責任で購入する事はできるようです。

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